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わかりやすい説明には「型 」があった! IKPOLET法とは

犬塚壮志さんの「頭の良い説明は型で決まる」を読みましたー。

犬塚さんは500人以上の東大生や2000人以上の医学部合格者を生んだ、凄腕駿台予備学校講師です。本書は、そんな自身の経験から発見した「わかりやすい説明の型」を、わかりやすく説明してくれているナイスな一書でございます。

その「型」について書評がてらメモしておこうと思います。

目次

  1. そもそも「わかる」とは何か?
  2. IKPOLET法
    1. interest [興味]
    2. knowledge [知識]
    3. purpose [目的]
    4. outline [大枠]
    5. link [繋げる]
    6. evidence,example [証拠、事例]
  3. おわりに

そもそも「わかる」とは何か

相手に対して説明をする際、最終的なゴールは相手にわからせることですよね。ですが、そもそも「わかる」とは何なのでしょうか。意外と明確に定義するのが難しいかと思います。これに対しては著者いわく、

 

「わかる」とは、自分の知識と相手の知識がネットワーク化されること

だそうです。ネットワークは、相互に繋がり合っていることを意味しますので、ざっくり解釈すると

「わかる」とは”相手が持っている知識”と”自分が持っている知識”をつなぎ合わせること

って感じになるかと思います。要は、相手に新しい知識を説明する際は、一方的ではなく相手の知識と何らかの形でつなげる必要はあるわけですね。

この理論についてはかなり納得。「わかりやすいなぁ」「この人の話はいつまでの頭に残っているなぁ」と思わせる人の説明ほど、自分の中の知識と上手に繋げられている気がします。もっとも、読書においても既知の情報とつなげるのがポイントですしねー。

では、「型」についてです。

IKPOLET法

著者は、自身が発見したわかりやすい説明の法則を「IKPOLET法」と名付けました。IKPOLET方は、以下の頭文字を取ったものです。

interest [興味」
knowledge [知識]
purpose [目的]
outline [大枠]
link [繋げる]
evidence,example,embodiment [証拠、事例、具体化]

これらを意識して説明すれば、劇的にわかりやすい説明をすることが可能になると言います。では、具体的にそれぞれの内容を見ていきましょう。

intaract [興味]

説明を始める前に相手の興味を惹きましょう。

なぜ、このステップが必要なのかと言えば、興味を惹くことで相手がより説明に注意を向けるようになるからだそうです。確かに、退屈で興味がわかない説明ほど頭に入ってきませんよねー。

「興味を向けさせるのって難しくない?」と思う方もいらっしゃいましょうが、著者は興味を惹くためのポイントも2つ紹介してくれていました。それがこちら。

・矛盾
・秘密

矛盾は、世間の常識と真逆の理論を作り出すというものです。例えば、「スマホで人間関係に悪影響が発生するよー」とか「座ると寿命が縮まるって知ってた?」って感じになりますかね。

そして秘密は、「ここだけの話」とか「まだあんまり知られていないんだけど」みたいな感じで情報の希少性を示すというもの。相手が「この情報はレアだ!」と思えば完璧だそうです。

knowledge [知識]

説明する前に相手の知識量を把握しましょう。

なせ、このステップが必要なのかと言えば、先程述べた通り「わかる」とは自分の知識と相手の知識のネットワーク化なので、相手の知識量と知識の種類を把握していなければ繋げようがないからです。

相手の知識を把握する方法としては、イギリスのエンジバラ大学の名誉教授で教育心理学者のノエル・塩とウィルスの著作に基づいた「7つの質問」が手っ取り早くて使えそうでした。

①これ、どういうものか教えてくれない?[現状把握]
②そもそも、これって何?[定義や分類、フレームの明確化]
③これはどこに位置するの?[全体と部分の把握]
④なんでそうなったの?その結果どうなるの?[因果関係の把握]
⑤なんのためにやるの?どうやってやったの?[目的や手段の把握]
⑥つまり?具体的には?[抽象化と具体化]
⑦証拠は?仕組みは?[エビデンスとメカニズムの把握]

もちろん、この質問で相手の知識を全て明らかにすることはできませんが、これらを質問することで幾分の相手の知識を把握できるんだそうです。

と、ここまでで「IKPOLET法」の2つの概念を見てみましたが、未だに説明の前段階です(笑)どうやら、説明前の準備が大切みたいですねー。

purpose [目的]

相手に説明をする目的を明確に伝えましょう。

相手が「これを教えられて何の役に立つんだろう…」と思っている状態では、知識のネットワーク化は成り立ちません。目的地が明確になっていなければ迷子になってしまいますし、何より興味がわきません。

目的を明らかにせずに説明をすることは、目的地を告げずにタクシーに乗るのと同じくらい愚かなことです。

outline [大枠]

話全体の大枠を見せましょう。

説明の全貌が見えなければ話を聞く気にはなれません。ゴールまで何kmあるのか告げられなかったら、マラソンなどできません。それと同じです。

・全長が何kmあるのか(話はどれくらいの長さなのか)
・途中経過、現在何km進んだのか(どの程度説明が進んでいるのか)

といったことを相手に伝える必要があるみたいです。

link [繋げる]

教えた内容と相手の知識をつなぎ合わせましょう。

IKPOLET法のK、knowkedgeで相手の知識は把握しているので、それと結びつけるような説明をすればOK。相手の知識が把握できていない場合は、世の中の常識や普遍の事実と結びつるのが吉とのことです。

相手の知識との繋げ方は以下の4つ。

・原因と結果 [因果関係]
・Aの仕組みはBである [メカニズム]
・バラバラのものをルールでまとめる [帰納法]
・外堀を埋める [周辺知識]

相手の知識とlinkができれば相手の理解力は格段に上がるそうです。この技術はかなり難しですが、慣れれば説明の質が格段に上がりそうですねー。

example,evidence,embodiment [事例、証拠、具体化]

事例」は、説明した内容が実際にどのように活用されているのかを示すというもの。複雑な理論なんかを説明する時に有効になりそうです。

証拠」は、事実の裏付けを明確に示すというものです。例えば、引用元を示したり、公共機関のデータを示すなどです。エビデンスを示すことで相手は安心して理解することができるんだと。

具体化」は、理解しづらい事柄を理解できるレベルまで落とし込むというもの。学校で行う科学の実験よろしく、文字や言葉では理解できない事柄をできるだけイメージが湧くように変換させるのがコツとのこと。

transfar [転移]

説明した内容を相手に応用させてあげましょう。

これは、ざっくり言い換えると1教えて10理解してもらうというものです。著者はこのtransfarが説明する上で1番重要な部分だと主張しています。というのも、1教えて1理解してもらうより、教えたことを活かして様々な応用できたら効率がいいし、新たな価値が生まれる可能性も出てくるからです。例えば、マジックテープも植物のオナモミの実についているイガの構造に基づいているんだそうです。転移の力恐るべし。

転移の方法としては、説明している内容の分野と、全く異なる分野での似たような事例を紹介するのが吉で、

・「今説明した内容は、これにも当てはまるんだよ」
・「あのとき説明した考え方はここでも使えるんだよ」

という感じがベターだそうです。その点、経営学の理論を幸福な人生を送るための理論として応用した「イノベーション・オブ・ライフイノベーション・オブ・ライフ」は良書ですなぁ。

おわりに

ということで、ざっくりとでしたが「犬塚壮志さんの提唱する『IKPOLET法』」についてメモしましたー。説明する機会があればIKPOLETの型に当てはめてみましょう。

また、IKPOLET法は必ずしも全てを当てはめなくても良いそうです。2つや3つでも取り入れることで、説明のレベルは格段に上昇するそうです。徐々に練習するのもまた吉でございます。

より詳しく知りたい方は、「頭の良い説明は型で決まる」を一読することをオススメします。以上ー!