新しいチャレンジを試みようとしている人や、必死に欲求に打ち勝とうとしている人、つまり自分を変えたい人に、目標達成を近づけられる方法を紹介します。
その方法は、「目標を公言する」です。
正直、ちょっとこれだけじゃ弱すぎる気がしますよね(笑)
なので、この方法が有効な理由と、実際の事例を紹介したいと思います。今回のポイントは人間の心理的な面になります。
パブリックコメントと一貫性を発動させよ!
「目標を公言する」効果を説明する前に、「一貫性」と「パブリックコミットメント」について知ってもらう必要があります。
「一貫性」とは、一度決断を下したり、ある立場を取ると、自分の内からも外からも圧力がかかり、一貫した行動をとることを言います。言い換えれば、人は自分発言を曲げないことを好む傾向がある、てな感じです。
この「一貫性」によって、人は自分の発言を正当化し、行動の満足度を上げていると言われています。
そして、「一貫性」は自分の意見や発言を公表することで、外部からの圧力が高まり、より強いものになる仕組みになっています。これを「パブリックコミットメント」といいます。
ざっくりまとめると、
・一貫性:自分自身のために、自分の発言に沿った行動を取る
・パブリックコミットメント:周りからの評価のために、自分の発言に沿った行動を取る
てな感じになります。
この2つを踏まえると、自分のあるべき姿や目標は、他人に公表することで達成する可能性が高まるということが分かります。だから「目標を公言する」のは効果的なんです。
でも、まだまだこの説明だと説得力にかけますよね(笑)
ですので、この「一貫性」と「パブリックコミットメント」をうまく利用し、目標達成や欲求に打ち勝った事例を紹介しますね。
目標達成の事例
サブウェイの創業者でCEOのフレッド・デルーガさんの事例です。
1990年代の終わりに、全店舗のナプキンに「2001年までに一万店舗を実現します」という文言を入れるように命じた。これについて、従業員は他店との競争に頭を痛め、顧客はとても間に合う目標じゃなかったため、もはや意味がないように思っていた。
従業員と顧客の反応からして、意味がない行為にも見て取れます。しかし、彼は目標を達成するばかりか、それ以上の成果を上げたそうです!
のちに彼は、この「目標の公言」について尋ねられ、こう答えました。「目標を書き出して世界に知らせれば、引っ込みがつかないからやるしかないだろう」。
欲求に打ち勝った事例
サンディエゴ在住のある女性の事例です。
タバコの悪影響についての科学的研究の話を耳にして、禁煙を決心。名刺サイズの紙を購入し、一枚一枚に「もうタバコを吸わないと約束します」と記入し、深い仲の友達や家族全員に渡した。
結果、彼女は禁煙に成功し、たったの1本も口にしていないそうです。
地獄のように辛く感じ吸うしかないと思ったときも、ここで踏みとどまれなかったら、どれだけ周りから軽蔑されるか考えることで踏みとどまれたそうです。
おわりに
「目標を公言する」方法の効果を理解していただけたでしょうか。
2つの事例からも分かる通り「目標を公言する」ことで、一貫性とパブリックコミットメントが働き、いわば背水の陣のような状態を作り出せます。
本気で成し遂げたいことが見つかった人や、変わろうと決心した人は、それをできるだけ多くの親しい仲間に伝えて下さい。
一歩も後退りできない場所に立てば、前に進む以外に選択肢はありません!