運動が健康において必要不可欠であることは、もはや常識なんですが、
・「運動が続かない!」
・「ダイエットしたいけど、運動が苦手!」
・「時間がなくて運動ができない!」
といった人が多いかと思います。このような状況の人が運動を続けるのには無理があるので、少しづつ活動量を増やしていくのが吉になります。
そこで、頭に入れておきたいのが「NEAT」という考え方です!
「NEAT」
「NEAT」とは、非運動性活動活動熱産生(Non-Exercise Activity Thermogenesis)の略で、日常生活で消費されるカロリーの合計を意味しています。
あくまで、日常生活で消費するカロリーのことなので、ランニングやジョギング、筋トレなどで消費されるカロリーは含みません。
「NEAT」は、家事や買い物、通勤、貧乏ゆすりなど、普段の生活で消費されるカロリーだけを合計した数字になります。まあざっくり言えば、
・常日頃から体を動かそうぜ!
てな当たり前の話になります。
「なんだそれだけのことか、しょーもな。」と思うかもしれませんが、NEATを侮ってはいけませんよ。
NEATについては、2016年にマドリード大学が行った興味深い実験があります。内容は、
96人の太り気味な男女を対象とする。全員に適度なカロリー制限をしてもらった上で、参加者を「週3で筋トレと有酸素運動を1時間ずつ行うグループ」と「エレベーターの代わりに階段を使うなど、NEATを増やすグループ」の2つに分ける。22週間後、結果を計測する。
というもの。その結果、
・全ての参加者が9~10kgのダイエットに成功!
・全員の筋力は同じように発達していた!
てなデータが得られたそうです。運動が続かずにダイエット失敗を繰り返している人には、光が指したのではないでしょうか(笑)
まあとにかく、週3でハードな運動をしても、NEATを増やした場合と変わらないというわけです。
「運動が続かない」「運動が苦手」「運動が嫌い」といった人は、まずはNEATを高めましょう!
で、ここで重要になってくるのが、自分の体力や食生活に合わせてNEATを増やさなければならないということです。ですので、まずは自分自身の体力と食生活が大きく反映される「体脂肪率」を把握して下さい。
以下、体脂肪率NEATの増やし方になります。
体脂肪率別「NEAT」の増やし方
1.体脂肪率が男性35%以上、女性40%以上
▷現在のNEATレベル:
・座り仕事がメイン
・移動は車か電車で、歩かない
・自宅でも座りっぱなし
・特に運動もしない
▶目標:
・30~60分おきに立ち上がって15分の散歩
・1日8000歩
・作業デスクの下で使えるステッパーを導入
2.体脂肪率が男性25%前後、女性30%前後
▷現在のNEATレベル:
・1日に8時間以上は座りっぱなしだが、30~60分おきには立ち上がって歩いている
・週に1~2回ぐらいは運動をしている
▶目標:
・作業机の下で使えるステッパーを導入(できればスタンディングデスクを導入)
・少なくとも1日に1時間は立つ時間を設ける
・1日10000歩
・週に1回だけ「HIIT」を行う
3.体脂肪率が男性15%前後、女性24%前後
▷現在のNEATレベル:
・1日のうちにイスに座る時間が5時間以下
・1時間以上は連続して座っていない
・30~60分おきに立ち上がって30分以上のウォーキング
・週3~4回の運動
▶目標:
・スタンディングデスクを導入(できればトレッドミルデスクを導入)
・ウォーキングの時間を1~2時間に伸ばす
・1日12000歩
・適度に「HIIT」と筋トレを導入
4.体脂肪率が男性12%前後、女性20%前後
▷現在のNEATレベル:
・1日のうちにイスに座る時間が3時間以下
・1時間以上連続で座っていない
・1日に1~2時間はウォーキングを行う
・週に3~4回運動
▶目標:
・トレッドミルデスクを導入する
・ウォーキング時間を1~2時間に伸ばす
・筋トレを週3回
・「HIIT」を週2回
・現状維持でもOK
5.体脂肪率が男性10%以下、女性17%以下
▷現在のNEATレベル:
・1日の座る時間が3時間以下
・1時間以上は連続して座らない
・週4~5回の運動と筋トレ
▶目標:
・現状維持(これ以上頑張ると体を壊す危険性あり)
・少し活動量を落としてもOK
以上が目安となります。自分がどこに当てはまるのかをチェックしてみて下さい。
まとめ
NEATを増やすことは、運動が続かない人や時間がなくて運動ができない人が、運動の効果を得るための効果的な方法です。その点立ち仕事は最強ですね。
まあとにかく、運動を拒絶している人ほどNEATを増やす努力をしましょう。ちょっとした行動を変えるだけで、大きな変化があります。
・エレベーターの代わりに階段を使う
・家でスマホをいじる時間だけは立ってみる
・座っている間は貧乏ゆすりをしてみる
これらを意識するだけでもガッツリNEATは向上します。とにかく、自分なりに工夫してみて下さい!
[参考文献]