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あらゆる病/不調の原因である「炎症」についてガッツリ学ぶ為のエントリ

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今回は、「炎症」について紹介したいと思います。炎症は、寿命、老化、認知症、鬱、謎の体調不良など、ありとあらゆる不調の原因であり、現代人は「炎症度」が高く危険な状態なんです。

目次

  1. 炎症とは
  2. 慢性炎症がヤバイ
  3. 炎症レベルは寿命に直結する
  4. 謎の不調の原因は炎症だった
  5. 炎症で鬱になる
  6. 慢性炎症を引き起こす原因とは

炎症とは

炎症」とは、身体的ダメージを受けたときや病原体に感染したときに、身体の免疫系が反応することで引き起こされる反応のことです。例えば、転んで膝を擦りむいたとします。すると、怪我をした部分に液体が染み出し、赤く腫れ上がりますよね。これが「炎症」です。

膝を怪我した場合の炎症は、体の表面で発生していますが、基本的に炎症は体内でも発生するんですね。例を挙げるとすれば、

・熱
・風邪
・発疹
・口内炎

これらのものです。「全部普通の免疫反応では?」と思うかもしれません。確かにその通りで、これらの反応は、僕たち人類が生きていく上では欠かすことのできないシステムです。

しかし、注意すべきは、今紹介した例は「急性炎症」であるということ。これが「慢性炎症」になると話はガラッと変わります。

慢性炎症がヤバイ

慢性炎症」は、アレルギーや長期間の感染のような長期間の炎症のことです。わかり易い例としては、

・関節炎
・喘息
・花粉症
・結核
・副鼻腔炎
・活動性肝炎

これらのものが挙げられます。慢性炎症が発生すると、免疫システムが長期間戦い続けるせいで、血管や細胞などの関係のない周辺組織にまでダメージがおよび、結果として

全身の機能が低下する!

という恐ろしい現象が起きてしまいます。要は、体が内側から燃え続けるわけです。「でも、これらの症状に陥らなければ大丈夫なんでしょ?」と思うかもしれませんが、慢性炎症はそんなに甘いものではないんです!

というもの、慢性炎症は現代人の特有の様々な悪習慣からも発生するんですね。もはや当たり前となったあなたの生活習慣で、慢性炎症を発生させ、体を内側から燃やし続けている可能性が非常に高いんです。

一体、何が原因で慢性炎症は引き起こされるのでしょうか。その原因について見ていきましょう。

と、言いたいところですが、まずは慢性炎症がどれだけヤバイものなのかを見ていきましょう

炎症レベルは寿命に直結する

全身の機能を低下させ、体を内側から燃やし続けるヤバイ「慢性炎症」は、もちろん寿命に直結します。

2016年に慶応大学医学部のチームが、「スーパーエイジャーには、どのような秘密があるのか」ということについて調査するために研究を行いました。「スーパーエイジャー」とは、80歳を過ぎても若々しく、20-40代と同じレベルの脳機能や身体機能を維持している凄い高齢者のことです。

で、まず研究内容についてですが、

日本に住む85~110歳の高齢者1554人(スーパーエイジャーと一般の高齢者を含む)を対象とし、血液検査で全員の肝機能や細胞の劣化といった老化の指標をチェックする

というもの。その結果、一般の高齢者と比べ

スーパーエイジャーは体内の炎症レベルが異様に低かった!

ってデータが得られたそうです。研究チームいわく、

この研究により、体内の炎症レベルを見れば老化のスピードが予測できることがわかった。これらのデータには、健康的に年をとるには「炎症対策」がもっとも大事であることを示している

とのことだそうです。要するに、炎症レベル=寿命と言っても過言ではないわけです。炎症レベルの高い人の寿命は、、、

まあこの研究によって、「アンチエイジングを目指す上では炎症を減らそう!」という一つの指針を提示してくれたわけなので嬉しいですよね。

謎の不調の原因は炎症だった!

「慢性炎症」がヤバイ理由の1つとして、明確な自覚症状がないということがあります。

なんだか疲れる
ハッキリ原因はわからないけど体がだるい
毎日充分な睡眠を取っているはずなのに疲れる

その根本原因は「炎症」かもしれません。これについては、2017年にカロリンスカ研究所のチームが行った研究があります。内容は、

約5万人のスウェーデン男性を集め、初めに簡単な質問に答えてもらう。質問内容は以下のもの。
○「全体的に見て、あなたの『健康状態』はどれに当てはまりますか?
・とても良い
・良い
・普通
・悪い
・とても悪い
その後、被験者の炎症レベルを計測する

というもの。その結果、

「体調が悪い」と答えた人ほど、体内の炎症レベルが高かった!

ってデータが得られたそうです。つまり、「ハッキリ原因はわからないけど体調が優れないという人は、炎症レベルが高く、既に体内を燃やされている可能性が高いというわけです。

原因不明であった謎の不調は、炎症と深く連動していたんです。

炎症で鬱になる

体を内側から燃やし尽くす「慢性炎症」は、脳にも深刻なダメージを及ぼします。慢性炎症による脳へのダメージには様々なものがありますが、代表的なのが「鬱病」です。

これまで、鬱病の原因としては、脳の化学物質による説が有力でした。この説をざっくり説明すると、幸福物質である「セロトニン」や「ドーパミン」といった脳内物質が崩れることで、精神の不調を引き起こす、といった具合です。抗鬱剤はこの説に基づいて作られてきました。

しかしながら、抗鬱剤が効かないケースが頻繁に発生したんですね。ある研究でも、鬱病を患っているのにも関わらず脳内物質には何の異常も見られない患者も確認されたりしました。つまり、何が言いたいかと言うと、

鬱病の原因には、脳内物質以外の要素がある!

ってわけです。で、これを踏まえ近年では、「鬱病の炎症モデル」というものが注目されるようになりました。鬱病の炎症モデルとは、

人体が何らかのダメージを受けて「サイトカイニン」と呼ばれる炎症性の物質が分泌され、脳機能に影響を与える

という考え方です。この鬱病のメカニズムについては、明確には明らかになっていないそうですが、様々な研究で、

鬱病患者の多くにCRPやIL6などの炎症マーカーの増加が確認された!

ってデータが得られているそうです。因果関係については説明が難しいものの、炎症と鬱病は密接に関わっているということは間違いないと言えましょう。

慢性炎症の主な原因とは

ここまでで、炎症がかなりヤバイものであることを説明しました。「体内の炎症レベルを下げたい!」と思う方もいらっしゃるかと思います。一体どのような行為で炎症は引き起こされるのでしょうか。

主要な要因を紹介したいと思います。

○睡眠不足:

睡眠不足で体内の炎症レベルは上昇します。2016年にカリフォルニア大学が72件のデータをメタ分析したところ、

平均の睡眠時間が1日7~9時間の範囲を逸脱すると体内の炎症マーカーは激増する!
夜中に何度も目が冷めてしまうような場合も、体内の炎症は増加する!

ってデータが得られたそうです。要は、個人差はあれど睡眠時間が7~9時間を下回った時点で、体内の炎症レベルは増えまくるというわけです。睡眠負債のダメージは凄まじいですねえ。

○内臓脂肪:

肝臓や腸などの臓器の周りにこびりつく「内臓脂肪」。

実は、人体にとって内臓脂肪は、「異物」でしかないんです。そのため、僕たちの体は、内臓脂肪が増えると免疫システムを働かせてしまい、脂肪細胞が分泌する炎症性物質が臓器に炎症を引き起こします。

そして、内臓脂肪が減らない限り体は内側から燃やされ続け、炎症によって傷ついた血管や細胞が動脈硬化や脳梗塞の引き金になります。まあこれが所謂、「メタボリックシンドローム」ってやつです。

炎症には「自覚症状がない」ということを先程紹介しましたが、肥満はその典型的な例です。溜まりに溜まった内臓脂肪が体を内側から傷つけているのにもかかわらず、それに気づくことができないんです。恐ろしや。

○食事:

不健康な食事は体内の炎症レベルを上昇させます。不健康な食事の例としては、

揚げ物
ファストフード
スナック菓子
・白米、白パンなどの精製炭水化物
・清涼飲料水(炭酸飲料など)
・赤身肉
・マーガリン
・ラード

これらのものが挙げられます。「白米もNGなの?!」と驚かれる方もいるかと思いますが、精製炭水化物は体内の炎症レベルを高めてしまいます。そもそも近年では、「白米は健康に悪い」という知見が優勢なんですよね。日本人としては、いささか悲しい現状になっております。

しかしながら、米自体が悪ではありません!というのも、「玄米」にすれば話は変わってくるんですね。どうしても米が食べたい人は、玄米にするのが吉。

「パン派です!」という方は、全粒粉のパンを選ぶようにしましょう。「地中海式ダイエット」を参考にしてみるのをオススメします。

おわりに

ということで、「万病・老化・不調の根本原因である『炎症』について」でしたー。

当たり前の習慣で炎症レベルを爆上げさせてしまっていた方は多いのではないでしょうか。今からでも遅くないので、地道に改善していきましょう。以上!

[参考文献]
1鈴木祐,「最高の体調
2 MNT,「Every thing you need to know about inflametion