スキル tips

科学的に正しい「緊張の対処法」

tension ewchenge

大勢の目でスピーチ」「試験前」「本番前

誰もがこれらの状況で緊張した経験を持っていることでしょう。過度な緊張によって、本来の力を発揮できなかった経験もあるのではないでしょうか。緊張という荒馬を自在に乗りこなせたらわけないですよね。

ということで今回は、アダム・グラントの「Originals」に紹介されている「科学的に正しい緊張の対処法」を紹介します!緊張という名の「恐怖」に立ち向かう方法を身に着けましょう!

科学的に正しい「緊張の対処法」

ハーバードビジネススクールの准教授アリソン・ウッド・ブルックスが興味深い実験を行いました。内容は、

学生に「なぜ職場で自分はいい仕事ができるのか」という趣旨で、わずか2分で準備させスピーチをしてもらう。その際は、以下の2つのグループに分ける。
1.スピーチ前に「私は落ち着いています」と声に出させる
2.スピーチ前に「私は興奮しています」と声を出させる
スピーチは録画し評価する。

というもの。学生たちは、わずか2分しか時間を与えられなかったので、ほとんどが緊張状態だったと言います。ですのでこの研究は、「緊張している状態で「落ち着く」と「興奮する」というアプローチは、どのようにパフォーマンスに影響するか」ということを調べたわけです。

「落ち着く」アプローチを取っている方が多いかと思いますが、この研究の結果、

自分の感情を「興奮している」と表現したグループのスピーチは、「落ち着いている」と表現したグループのスピーチよりも説得力が17%高く、自信は15%高いと評価された!

さらに、スピーチ時間は平均で27%長くなった!

ってデータが得られたそうです。つまり、緊張時は、感情を落ち着かせるよりも興奮させた方がパフォーマンスは向上するというわけです。スポーツマンの方は納得が行くかもしれませんね。

緊張という「恐怖」は「興奮」にすり替えよう

さらに、アリソン・ウッド・ブルックスは「はたして恐怖を興奮にすり替えるのは、緊張の対処法として有効なのか?」ということを明らかにするため、追加の研究を行いました。内容は、

学生たちに大勢の前で80年台のロックを歌わせ、任天堂「Wii」の音声認識プログラムを用いて、音量、ピッチ、音の長さの精度を自動測定し0~100点満点で採点する。その際は以下の2つのグループに分ける。
1.歌う前に「私は不安です」と言う
2.歌う前に「私は興奮しています」と言う
3.何も言わない

というもの。結果、

何も言わなかったグループは、平均69点だった!
感情を「不安」と表現したグループは、平均53点だった!
・感情を「興奮」を表現したグループは、平均80点だった!

ってデータが得られたそうです。これはつまり、緊張時は自分の感情を「興奮している」と表現するのが吉というわけです。いやー、それにしても圧倒的な差ですよねえ。

では、なぜ恐怖心を克服する上では、気持ちを落ち着かせるより、興奮するほうが上手くいくのでしょうか。

なせ、「恐怖」を「興奮」とすり替えるべきなのか

なぜ、緊張という恐怖を興奮にすり替えた方がいい結果がパフォーマンスが向上するのかというと、人間の心理的な側面に関係があると言います。アダムグランドいわく、

恐怖心は強烈な感情だ。心臓が早鐘のように打ち、血が駆け巡るのが感じられる。
この状態でリラックスしようとするのは、車が時速130キロで走っているときに急ブレーキをかけるようなものだ。車は惰性で走り続ける。強烈な感情を抑圧しようとするよりも、違う感情にすり替える方が簡単だ。同じく強烈ながらアクセルを踏み込むような感情に。

とのこと。要は、無理やり感情にストップをかけようとするよりも、その勢いを利用するほうが簡単ってわけですね。そもそもですが、「恐怖」の裏には「不確かさ」が存在します。まだ起こっていないことに恐れるくらいなら、全力でアクセルを踏み込んでしまうのが吉です。

おわりに

ということで、「科学的に正しい『緊張』の対処法」でしたー。

お気づきの方もいるかもしれませんが、今回紹介した方法は緊張そのものを消し去るパワーがあるわけではないんですね。しかしながら、大前提として緊張に関しては

・パフォーマンスが下がらなければ問題ない!
・周りに伝わらなければ問題ない!

ってことが言えるんですね。

これから先緊張する場面に相対した際は、「興奮へのすり替え」を実践し、最大限のパフォーマンスを目指しましょう!