近年、「不安」や「鬱」などのメンタルの病に悩む人が急増しています。
これについては、数多くの研究者がメンタルの不調の原因を追求しようと研究を重ねてきました。それにより、ざっとあげるだけでも
・慢性的なストレス
・炎症
・スマホ
・ソーシャルネットワーク
・不健康な食事
・睡眠負債
・仕事のプレッシャー
・多すぎるメール確認
などがメンタルの不調に関係していることが明らかになっています。心の健康を維持するには、上記の要因を排除することが必要不可欠なわけです。
が、近頃発表された研究では、「メンタルの強さは、子供時代の環境で決まるかもよ!」って結論になっていて面白かったので紹介したいと思います。自分の子供の心を強くしてあげたい方は必見の内容となっておりました。
「メンタルの強さ」と「環境」
これは、Kristine Engeman博士を中心としたチームが行った研究。研究チームは、都心部で心の病を発症する患者が多いことに目をつけ、「幼少期における自然との触れ合いの頻度が「メンタルの強さ」に影響してるのでは?」という仮説を立て調査を行いました。内容は、
1985年から2013年の期間における、デンマークの900,000人以上のデータ(住所,診断書,衛星写真etc)を対象とする。そして、「子供時代の環境」と「大人になってからのメンタル状態」を比較し分析する
というもの。衛星写真で緑の多さまで正確に計測しちゃってます。なんとも大胆。
んで、その結果はというと、収入や社会的関係、身体の健康とは関係なく
・自然が豊富な環境で育った人は、そうでない人と比較してメンタルの問題を抱えるリスクが最大で55%低かった!
・さらに、0歳から10歳になるまでに自然と触れ合う期間が多い人ほど強いメンタルを持っていた!
ってデータが得られたそうです。研究者いわく、
このデータからは、生まれてから10歳までに自然に囲まれた場所で生活することで、将来の心の不調を格段に減らすことが見て取れる。
したがって、子供時代に緑に囲まれた環境で生活することは極めて重要だ。
とのことです。どうやら、心の強さと自然には強いつながりがあるみたいです。
子供のメンタルを強く育てる方法
今回紹介したデータから行けば、メンタルが強く「不安」や「鬱」などに悩まされない子供を育てるには、
・10歳までにできるだけ多く自然の触れ合わせてあげる
って方法がベストであると言えます。自然が多い環境にお住まいの方は、なるべく子供を外で遊ばせるのが吉でありましょう。
で、問題は都心部で生活する方々です。根本的に自然の量が少ないので、子供を自然と触れ合わせてあげるのは難しいわけです。ですので、対策としては、
・公園を利用する
・「森林セラピーロード」を利用する
・観葉植物を取り入れる
・アウトドアな旅行も欠かさない
ってのが吉かと思います。とにかく緑と触れ合う頻度を増やそうぜ!ってアプローチになります。「観葉植物で変わるの?」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、ノルウェー大学が行った研究では、
・観葉植物でもリアルな自然と同じくらいの恩恵を得られる!
ということが明らかになっています。ですので、自然に触れ合う時間を増やすにはもってこいな手法かと。とにかく緑の量を増やしてあげましょう。
おわりに
ということで、「強い心の形成には『自然と触れ合う時間』が重要になるよ!」という話でしたー。
個人的には田舎育ちですんで、なかなか多くの自然に囲まれて生活しておりました。強いメンタルに育ってると良いんですが。