植物ベースの食事法は正常なコレステロール値を維持したり、心臓周りの健康を維持する効果があります。ベジタリアンが、コレステロール値が健康的で心臓周りの疾患リスクが少ないのは有名な話ですね。
植物ベースの食事法が悪玉コレステロールや心臓に効く理由については、数多くの研究がなされてきました。その流れを見てみますと、
・そもそも飽和脂肪を摂取しないからじゃない?
↓
・いや、野菜の効果がすごいからだ!
↓
・じゃあ、どの野菜が効くのよ?
↓
・どうやら、効果がある野菜はこの4種類みたいだ!(ポートフォリオダイエットと名付けられる,2011)
↓
・結局「ポートフォリオダイエット」はどこまで悪玉コレステロール減らしてくれるの?←イマココ!
ってことで今回は、「ポートフォリオダイエットの食事内容とその効果」について紹介したいと思います。
『ポートフォリオダイエット』の食事内容
ポートフォリオダイエットで推奨される食材は以下の通りです。
○ナッツ類:
○植物タンパク質:
具体的には、以下の2つのタンパク源が推奨されております。
・大豆ベース:豆腐、豆乳、納豆、その他大豆ベースの食材
・豆類:サヤエンドウ、ひよこ豆、ヒラ豆
○水溶性食物繊維:
大麦、ナス、オオバコ、オクラ、りんご、オレンジ、ベリー、オートミール、など
○フィトステロール:
「フィトステロール」は植物に含まれるフィトケミカルの一種。フィトケミカルとは、植物が動物のように自由に身動きができず体を守るのが難しいため生み出した物質。もちろん、摂取におけるメリットは山盛りです。で、具体的にどの食材に含まれているのかと言いますと、
・野菜全般
・フルーツ全般
・ナッツ全般
・シリアル
と、まあ健康な食生活を心がけていれば特に意識する必要はない感じです。
摂取量:
摂取量の目安はこんな感じ。
・ナッツ:42g
・水溶性食物繊維:20g
・植物タンパク質:50g
・フィトステロール:2g
・総摂取カロリー:2000kcl
『ポートフォリオダイエット』の効果
これは、カナダのトロント大学栄養学科のLaura Chiavaroilを中心としたチームが行った研究。研究チームは、「NCEP」と呼ばれるポートフォリオダイエットベースの食事療法プログラムに参加した、脂質異常症患者439人を対象としました。脂質異常症とは、コレステロールや中性脂肪が基準より多い状態のことを言います。
でもって、研究チームは「ポートフォリオダイエットと、その他の食事法(ポートフォリオダイエットで推奨されている食材を摂取しない)の効果には違いがあるの?」ってことについてランダム化比較試験などの手法を用いて分析しました。
その結果何がわかったかと言いますと、
・ポートフォリオダイエットで悪玉コレステロールが17%下がった!
・10年間で冠動脈性心臓病のリスクが13%低下!
・中性脂肪、炎症レベル、血圧の低下も見られた!
ってデータが得られたそうです。研究主筆者いわく、
最近のデータは、ポートフォリオダイエットが臨床的に意味があるレベルで悪玉コレステロールを改善することを示している。心血管疾患や10年間の視点で見た冠動脈心臓病も同様だ
とのこと。さらに、
過去の臨床的介入や観察研究では、植物ベースの食事が心臓の健康を改善することが強く証明されていた。
今回の研究では、特定の植物食品がとりわけコレステロールと心臓の健康に効果的であることが判明した。
とのことです。毎日の食事に野菜を増やすほどコレステロールや心臓病のリスクが下がるのは間違いないけど、ポートフォリオダイエットで推奨されている食材を摂取すればより効果が高まるよ!と。
まとめ
ということで、悪玉コレステロールをガッツリ下げるための食事法「ポートフォリオダイエット」についてでしたー。
多分完璧にポートフォリオダイエットのガイドラインに従うのはキツイと思うので、
・野菜を普段食べる人→ポートフォリオダイエットで推奨されている食材を増やす
・野菜を普段食べない人→とにかく野菜を増やす
って感じがよろしいのかと思います。是非参考までにー。