ネット上には根拠のない情報をいけしゃあしゃあと書く輩がいます。人の目を惹きアクセスを集められるなら何でも書くぜ!ってな寸法ですな。
もちろん、情報の正当性や裏付けに気を配るのが一番なのですが、興味深い情報にはついつい目が止まってしまうものです。
といったところで、近頃「ネット上に最も頻繁に流れている「睡眠に関する嘘」を探してみたよ!」という研究が出ていたので紹介したいと思います。
睡眠に関する3つの嘘
これは、「Sleep Health」に掲載されたニューヨーク大学の大衆健康部のチームが行った研究。まず、研究チームは、8,000のウェブサイトから、睡眠関連で「頻繁に流れている情報」に目を通しました。そして、それらの情報が真っ赤なウソなのか、科学的な証拠に基づいているのか分別したんですね。
で、研究チームは、その結果を元に最もWeb上に流れている睡眠に関するウソ情報を3つピックアップしてくれていました。それがこちら。
1.仮眠をとれば、5時間以下の睡眠であっても充分に活動にできる!:
研究者いわく、このウソ情報が最も人々の健康を害する危険性があるとしています。仮眠を取っていようとも、平均で7~8時間の睡眠時間は確保する必要があります。
仮眠を取っていようとも、夜の睡眠時間が不十分であれば体内の炎症レベルは急上昇します。仮眠を多用して睡眠負債を地道に返しているつもりでも、睡眠負債は溜まっている一方なんです。
2.大きな「いびき」は自然なこと!
大きな「いびき」は自然ではありません。いびきは睡眠時無呼吸症候群のサインの可能性があります。睡眠時無呼吸症候群の日本の潜在患者は300万人と言われています。
睡眠時無呼吸症候群は、放って置くと充分な睡眠時間を確保していても睡眠の質が崩壊する状態に陥ったり、以下の病のリスクが跳ね上がります。
・心臓病
・脳卒中
・痴呆症
いびきの大きさを指摘されがちな人は、お医者さんにかかるのが吉。
3.就寝前のアルコールは睡眠の質を高めてくれる!
就寝前のアルコールは睡眠の質を崩壊させます。
確かに、就寝前にアルコールを摂取すると「GABA」と呼ばれる物質が脳内で分泌されて入眠には役立ちます。が、1時間ほど経過すれば、アルコールによる興奮状態に陥ることでいとも簡単に睡眠の質は崩壊します。
「興奮状態だけど速攻で寝なければならないときにアルコールに頼ってしまう」という方もいらっしゃるかと思いますが、交感神経を鎮める方法としては以下の方法をおすすめします。
・呼吸法
・瞑想
・読書
・2分で眠れる米軍式入眠テクニック
・ローズマリーの香りを部屋に漂わせておく
まとめ
そんなわけで、「ネットにはびこる睡眠に関する3つのウソ情報」についてでしたー。
研究者いわく、
睡眠は生産性、気分、身体的健康、幸福度などに影響を及ぼす非常に需要な生活の一部だ。
睡眠に関する作り話を明らかにしたことは、より健康的な睡眠習慣が促進され、より健康的な生活の促進に繋がるはずだ。
また、
健康に関する問題は公言するのが好ましい。例えば、睡眠習慣について両親や医者に相談することは、睡眠に関する作り話が心臓病や肥満、糖尿病などのリスクを高めるのを防ぐ
とのことです。
ネット上には、投稿者の主観的経験のみで書かれた記事が多数存在します。特にヘルス関連の情報に関しては注意を払い、「この記事は何を元にして書かれているんだろう?」ってなことに着目するのを忘れないようにしましょう。以上ー。