うーん、なかなか寝られない!
スムーズに入眠ができず、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。「1日の運動量が睡眠を促すレベルにまで達していない」状態であれば、寝付きが悪いのは当然。しかしながら、1日が終わり疲労困憊した状態でも寝られない状態は一刻も早く改善すべきです!
ということで、今回は『寝付きを早くする方法」についてです。
キーワードは、意外と見過ごされがちな「入浴のタイミング」です。
寝付きを良くする『入浴のタイミング』とは?
近頃、テキサス大学の研究チームが興味深い研究を発表しました。研究チームは、質の悪い睡眠を改善したり、よりよい睡眠を促すために「入浴のタイミングで睡眠の質は変わるの?」ということについて調査しました。
なぜ、入浴に焦点を当てたのかというと、睡眠と体温には深い関係があるからです。実は、僕らの体温は睡眠の間変化し続けていまして、ざっくり説明すると以下の通りになります。
・入眠時:通常の体温
・深い睡眠時(体の修復や回復が行われる):体温が下降する(この状態にある人は、外から呼びかけてもなかなか目を覚まさない)
・起床時(十分な睡眠時間を確保している場合):体温が上昇する(体が活動の準備を始める)
・起床時(睡眠時間が足りず、目覚ましで起きるとき):体温が上昇しきっていないため、最悪の目覚め
(二度寝でベットの中が気持ちよく感じるのは、体温が低いことが原因でベットが暖かく感じるから)
まあとにかく、睡眠と体温には深い関係があり、良質な睡眠の鍵は「体温の下降」とも言えるわけなんですよ。
では、同研究の内容に戻りましょう。研究チームは、過去の研究(PubMed,CINAHAL,Cochran,Medline,Psyclnfo,etc)に参加した5,322人を対象としました。そして、「お湯で体温を上昇させる行為」と「様々な睡眠の質を表す要素」を分析しました。
ここで言うお湯で体温を上昇させる行為っては、入浴のことです。ちなみに、同研究ではシャワーも含まれています。
そして、様々な睡眠の質を表す要素には、以下のものが含まれます。
・睡眠潜時(Sleep onset Latency):ベットに横になってから、実際に眠りにつくまでの時間
・睡眠効率(Sleep efficiency):実際に眠っていた時間(大抵の人は覚えていないが、夜に数回ほど目覚める)
・スローウェーブ睡眠:最も深い睡眠のフェーズのこと,学習した内容の整理や記憶の形成などに重要なフェーズ
睡眠の質を高める入浴のタイミングは、就寝の1~2時間前!
研究の結果はというと、
・就寝の1~2時間前に入浴すると1番睡眠の質が良くなる!
・入浴の時間は10分程度でOK!
だったそうです。なんでも、就寝の1~2時間前にお風呂に入ると、「体温のサーカディアンリズム」というものが調節されて、適切な体温の降下を引き起こしてくれるんだとか。
研究者いわく、
今回のデータは、温かいシャワーもしくわ入浴が、睡眠の質に大きな違いをもたらすことを証明した。私は、毎晩ベットに入る前にシャワーを浴びている
とのことです。
まとめ
一つだけ懸念事項を挙げるとすれば、「ちょっとだけ証拠不十分?」ということです。というのも、研究者いわく、
全ての研究を見た際、我々は、試みと発見の間に大きな差異があることに気がついた。入浴が睡眠の質を向上させる否か、明確な決断を下すには、過去の全ての研究を統合して新しいレンズを通して結果を再確認する必要がある
とのことなんですよ。
まあ、そうは言いつつも、研究が間違いだとしても体に害があるような内容ではないので、寝付きが悪い人は、就寝の1~2時間前に入浴してみてはいかかでしょうか。
ちなみに、僕は毎日就寝の90分前にお風呂に入っております。色々試しましたが、個人的には90分が1番スムーズに寝られるタイミングなんですよねー。1~2時間の間で試行錯誤してみるのもいいかもしれません。以上ー。